電気代の節約や環境への配慮などで、太陽光発電設備を設置する企業や家庭が増えています。
注目の発電方式ですが、太陽光発電設備を設置するには何が必要になるのかを知っておくことも大切です。
ここでは太陽光発電設備に必要なものをはじめ、容量や耐用年数などを紹介します。
太陽光発電を賢く利用するには事前に知っておくべきことや、入念な準備が求められるので必要な知識を身につけておきましょう。
・太陽光発電の設備ってどんなもの?
太陽光発電設備とは、文字通り太陽光、つまり日光を電気エネルギーに変換するための設備です。
太陽光パネルを利用して直流の電気を作り出し、パワーコンディショナーという機械で電気の品質を調整し、各施設に電力を供給する仕組みです。
発電には太陽光が必要なため晴れた日や薄曇りの日中にしか発電できないという特徴があります。
これは特徴でもあり同時に欠点とも言えるのですが、太陽光発電はクリーンな発電方法というメリットも持っています。
火力発電など大気汚染物質などを排出せず、自然に優しく環境に配慮しながら必要な電力を作り出せるため、特に近年では企業をはじめ一般家庭でも導入するケースが増えています。
また、太陽光さえあれば発電が可能なので、なんらかの理由で電力会社が電気を供給できず停電になった場合でも、太陽光発電設備から電力をまかなうといったことも可能です。
・太陽光発電設備の容量とは?
太陽光発電設備では容量という言葉がよく使われますが、容量とは太陽光発電設備で発電できる電力の量の単位です。
太陽光パネル1枚の容量はおよそ100から300W程度で、太陽光パネルを数十枚、数百枚と利用することで一定の電力を確保するようなイメージです。
容量に応じて発電量も変わるということは、太陽光発電設備を設置する際には容量が非常に重要な要素になります。
太陽光発電設備でどのくらいの電力を確保したいのかを検討し、必要な枚数を決めなければいけません。
大量の電力を必要とするなら容量も多くしなければなりませんし、補助的に少しの電力を発電してくれればいいなら容量も少なくできます。
・耐用年数はどのくらい?
太陽光発電設備の耐用年数ですが、これは太陽光パネル、パワーコンディショナー、さらに電力メーターや各種配線などでそれぞれ年数が違います。
太陽光パネルの耐用年数は25年から30年ほどとされていて、維持管理をしっかりすればさらに10年ほど耐用年数が伸びることも期待できます。
パワーコンディショナーの耐用年数は10年から15年ほどで、古くなった部品を交換することで維持管理を行います。
電力メーターについては、売電用電力計は法律で10年以内に交換することが義務となっているので、これがそのまま耐用年数と言えるでしょう。
また、電力メーターには交換時期が記載されているので、いつなのかをチェックしておけば耐用年数を把握できます。
最後に、太陽光発電設備に使われる各種配線の耐用年数は、およそ20年から30年です。
劣化すると漏電のリスクも出てくるため、耐用年数を目安に適切なメンテナンスが求められます。
・設置に必要な認定とは?
太陽光発電設備を導入し、発電した電力を電力会社に買い取ってもらうには、国から認定を受ける必要があります。
設備認定と言われるもので、自然エネルギー庁が定めた基準をクリアしているかどうかがポイントです。
太陽光発電設備が正しく機能するか、また計量法を守っているかなどの点がチェックされ、基準をクリアしていれば設備認定を受けられる形です。
基本的には正しく太陽光発電設備が導入されていれば認定を受けられる内容となっています。
認定を受けるためには申請をし、審査を受ける流れになっていますが、認定されるまでにはおよそ1ヶ月の期間がかかります。
申請してすぐに認定というわけではないので注意しましょう。
・太陽光発電と一緒に設置したいキュービクル
太陽光発電を利用するなら、キュービクルの設置も検討したいところです。
キュービクルとは高圧電力を低圧電力に変圧するための受電設備のことです。
正確に言うとキュービクルは受電設備が収納される箱状の設備を指しているのですが、現実的には受電設備も含めてキュービクルと呼んでいます。
太陽光発電で50kW以上の高圧電力を利用する場合は、キュービクルを設置して変圧を行う必要があります。
50kW以上を扱うならキュービクルが必須なのです。
太陽光発電設備を導入し、大きな電力を発電させる場合は同時にキュービクルの設置についても準備を始めましょう。
・まとめ
太陽光発電設備を導入することで、クリーンな電力を作り出せる他、電力会社に発電した電気を買い取ってもらうことも可能です。
導入する際には容量を検討し、さらに売電も行うなら国から設備認定を受けることも重要なポイントになります。
適切なメンテナンスを行うためには耐用年数を把握しておくことも大切です。
また、太陽光発電で50kW以上の電力を発電するなら変圧を行うキュービクルも必要になります。
キュービクルの設置も含めて、何をすればいいのか考えながら導入を進めていきましょう。