業務用エアコンは家庭用エアコンと違い、大量の電気を必要とします。
電気代も多くかかってしまうのですが、そんな業務用エアコンの電気代を節約する方法はあるのでしょうか?
効率よく電気代を節約する方法をはじめ、業務用エアコンの電気代の計算方法や、年間の電気代の目安なども紹介します。
こうした情報を把握しておけば、電気代の節約もスムーズに進められるでしょう。
業務用エアコンの電気代の計算方法
まずは業務用エアコンの電気代を計算する方法を見ていきます。
電気代の計算というと難しいイメージを持たれるかもしれませんが、それほど複雑なものではありません。
計算方法を覚えておくことで、自分で計算することも可能です。
業務用エアコンは、家庭用エアコンと違い、馬力でkWと表すのが一般的です。
たとえば1.5馬力なら4.0kWで、2馬力なら5.0kW、2.5馬力なら6.3kWというふうに馬力に比例してkWも増えていきます。
単純に馬力が増えるほど冷房能力が強くなると同時に、電気代も多くかかるとイメージしておけば良いでしょう。
業務用エアコンの電気代は、使用している機種の馬力と使用する時間、そして契約しているプランの電気料金を使うことで計算可能です。
例として、1.5馬力のエアコンを12時間使用し、電気料金は1kW25円で考えてみます。
この場合の計算式は、4.0kW×12時間×25円=1,200となり、1,200円の電気代がかかることになります。
今回は1kWを25円として計算していますが、これは業務用エアコンに使える電気によって変わります。
単相200Vなら今回のように1kW25円が目安となり、3相200Vなら1kW17円が目安となります。
さらに、厳密には各契約プランに応じて基本料金が違ったり、電気を使用する時間帯や季節によっても料金は変わるので、このあたりの数字を状況に併せて適用すれば、正確な電気代の計算が可能です。
年間にかかる電気代の目安
次に業務用エアコンの年間にかかる電気代の目安をみていきましょう。
実際の電気代は業務用エアコンの使用状況などでも変わるため、あくまでも目安として考えることが大切です。
たとえば、目安となる電気代よりも実際の電気代が高くなっているなら、まだまだ節約の余地があると言えるでしょう。
業務用エアコンの年間にかかる電気代の目安は、およそ40,000円前後とされています。
一般的な企業で使われる業務用エアコンは1.5馬力から3馬力くらいが主流となっていて、目安の電気代も1.5馬力から3馬力くらいの業務用エアコンを使うことを想定しています。
そのためさらに高馬力の業務用エアコンであれば、より電気代も高くなるケースがほとんどです。
エアコンの使用時間によっても電気代は変わりますし、頻繁に電源のオンオフを繰り返していると、その都度負荷がかかって電気量が増え、料金も上がります。
40,000円を目安に、実際の使用状況を踏まえながらどのくらいの電気代なら無駄がないと言えるのかを考えることも必要です。
電気代を節約するには?
業務用エアコンの電気代を節約する方法としては、いくつかの方法が挙げられます。
もっとも手軽な方法は適切な温度管理です。
エアコンは設定温度を1度上げるだけで消費電力を1割削減できると言われます。
猛暑に設定温度を上げることは、熱中症などを引き起こす可能性もあり、良くありませんが極端に下げると電気代の無駄になります。
そのため、外気温と室温の差を見て、適温にすることが望ましいでしょう。
また、業務用エアコンの内部を掃除することも重要で、特にフィルターは定期的に清掃し綺麗な状態を保つことでエアコンの効率が上がります。
効率がよくなれば消費する電力も少なくなり電気代の節約になります。
また、意外なところで電気代に関わってくるのがエアコンの年式です。
基本的に、最新のものほど電気の消費量にも無駄がなくなってきているので、あまりに古いなら買い換えるのも節約の方法となります。
業務用エアコンの買い替え時期は8年から15年と言われているので、この数字を目安に必要なら買い替えも検討しましょう。
コストがかかってしまいますが、長い目で見れば電気代の節約になります。
この他にも、電力会社との契約プランを見直すことで電気代を下げられる場合もあり、業務用エアコンや使い方だけでなく、契約プランにも注目してみましょう。
まとめ
業務用エアコンは、ビルやオフィスなど広い場所の冷暖房をまかなうため電気を多く使うケースがほとんどで、電気代もかさみます。
効率よく使い、節約できることが一番ですが、そのためにもまずは電気代の計算方法と、年間の電気代の目安を把握しておきましょう。
電気代の計算ができれば、具体的な数字を見ながら節約の方法を考えられます。
設定温度を適切に管理したり、エアコン内部の掃除をすることでも電気代の節約につながります。
古い業務用エアコンを使用中なら買い替えも検討することも一つの手ですし、電力会社との契約プランの見直しも良い方法です。
これらの方法で業務用エアコンの電気代を最小限に抑えていきましょう。