自動車エンジンの仕組み

圧縮比

圧縮比とは、吸入行程で吸った混合気(空気)をどの程度、圧縮するかを示します。

なお、圧縮するのは
ガソリンエンジンの場合は混合気、ディーゼルエンジンの場合は空気ですね。

圧縮比は式で書くと

「ピストンが下死点にあるときのシリンダの容積」を
「ピストンが上死点にあるときのシリンダの容積」で割ったものです。

上死点とは、ピストンが一番上にある状態のことで、
シリンダとピストンで囲まれる空間が一番小さくなっています。
下死点とは、ピストンが一番下にある状態のことで、
シリンダとピストンで囲まれる空間が一番大きくなっています。

この圧縮比はエンジンの効率に関係してきます。

どういうことかというと、
エンジンの理論上の燃焼効率は圧縮比に比例するためです。

圧縮比が高いほど、エンジンの効率が高くなります。

このことが、
ディーゼルエンジンのほうがガソリンエンジンよりも燃費が良い理由のひとつとなっています。

おそらく皆さんも、ディーゼルエンジンのほうがガソリンエンジンよりも燃費が良いって聞いたことがあると思います。

ガソリンエンジンは圧縮比を高くすると、ノッキングが起こります。
そのためディーゼルエンジンよりも圧縮比を高くできないため効率が低くなります。

一方、ディーゼルエンジンは空気のみを圧縮するのでノッキングは起こりません。そのためガソリンエンジンよりも圧縮比を高くでき効率が高くなります。

関連する自動車用語

ノッキング
ノッキング(ガソリンエンジン)
ノッキング(ディーゼルンエンジン)

ノッキング(ディーゼルエンジン)前のページ

エンジンの排出ガス次のページ

関連記事

  1. 自動車エンジンの仕組み

    ガソリンエンジン

    ガソリンエンジンはガソリンを燃料とする内燃機関。1サイクルの流れを…

  2. 自動車エンジンの仕組み

    排出ガス(ディーゼルエンジン)

    今回はディーゼルエンジンの排出ガスです。ディーゼルエンジンの排…

  3. 自動車エンジンの仕組み

    DPFその2

    DPFその1の続きでフィルタにたまったPMを取り除く方法について簡単に…

  4. 自動車エンジンの仕組み

    エアクリーナー

    エアクリーナーは、空気中のダスト(砂や小さなゴミなど)がエンジンに…

  5. 自動車エンジンの仕組み

    過給機

    「過給機」漢字からある程度想像できると思いますが、たくさんの空気をエン…

  6. 自動車エンジンの仕組み

    ディーゼル噴射装置

    まずはディーゼルエンジンについて確認。上の…

  1. 自動車エンジンの仕組み

    尿素SCRシステム
  2. 自動車エンジンの仕組み

    バルブタイミング
  3. 自動車エンジンの仕組み

    トラックの排出ガス
  4. 自動車エンジンの仕組み

    スワール
  5. 自動車エンジンの仕組み

    用語集:エンジン
PAGE TOP